北洋大通センター新築工事 第1回現場説明会

北洋大通センター新築工事 第1回現場説明会

北洋大通センター新築工事 第1回現場説明会
2008年9月24日(水)

大通西3丁目の旧北海道拓殖銀行本店跡に建設中の「北洋大通センタービル新築工事」現場で中山組職員向けの第1回現場説明会が開催され、当社から11名が参加しました。

この工事は北洋銀行と交洋不動産が共同で建設計画を進めている新ビルの建設工事です。地下4階、地上19階建てで、地下2階からは現在建設中の「札幌駅前通地下歩行空間(2011年完成予定)」に接続されます。北洋銀行本店以外にも商業施設やオフィスが入居する大規模複合ビルで、札幌の新たなランドマークとして最先端のビルを目指しています。完成は2010年3月を予定しています。

まず大林組の朝野所長から現場の説明を受けた後、弊社職員の田辺さんの誘導を受けながら実際の現場で説明を受けました。

朝野所長から現場説明を受けました

見学時点では地下4階までの掘削は終わっており、大型のタワークレーン等を使って地下構造物を建設中でした。第一印象は、「とにかく広い!」。さらに地下4階部分から地上を見上げると、その大きさに圧倒されます。

隣のビルから撮影

最下層である地下4階部分から撮影

地下2階部分

駅前通側の部分は、掘削前に鉄骨柱を先行して建て込む「逆打ち」という珍しい工法を使用しています。

通常は床付面から上に向かってコンクリートを打設していく「順打ち工法」(写真上)という工法を用いて躯体を形成していきますが、駅前通側は逆に1階床→地下1階→地下2階と地上部分から下に向かって施工していく「逆打ち工法」(写真下)を採用しています。

通常の「順打ち工法」

上から施工していく「逆打ち工法」

大型タワークレーンは重さ12トンまで釣り上げることが可能で、地下4階部分から地上5階程度の高さまで建っていました。クレーンのオペレーターはこのはしごを毎日登り、1日の作業が終わるまでずっと操縦席にいるそうです。操縦席の隣には休憩室もありトイレは携帯トイレを持参しているとのことです。毎日お疲れ様です。

なお、今後は重さ15トンまで釣り上げることが出来るタワークレーンをもう1台追加して工事が進んでいきます。

道路側から見える大型タワークレーン

下から見上げると迫力が違います

タワークレーンの中。オペレーターの方が毎日このはしごを登って操縦されています。

このノッチタンクは地下水をろ過し、排水するための装置です。

札幌の市街地では豊平側の伏流水が地下8〜9mの下を流れているため、地下10m以上の掘削をしていくと地下水があふれ出してきます。地下水をくみ上げないと工事に支障が出るだけでなく、地下構造物自身の重さが地下水の浮力に負けてしまい、地下構造物が浮き上がることでその上に建つ建築物(今回の場合はビル)も全てダメになってしまいます。建物が浮力に負けない重さに構造体がなるまで、地下水をくみ上げます。

くみ上げた地下水をろ過する装置

今回の現場説明会は関連企業向けのため一般の方にはご覧いただけませんが、大型タワークレーンを使用する大規模の現場の中を見ることは関係者とはいえなかなか難しいため、技術的にも大変参考になりました。今後も定期的に開催して頂けるとのことで、地下構造物が完成しビルの建設が始まるとまた違った印象になることでしょう。

同現場はまた建設工事で発生する産業廃棄物をできるだけリサイクル出来るように分別処理し、さらに発生した廃ボード、廃断熱材などを再資源化する取り組みを行っています。大変な仕事ではありますが、現場の皆さんは活気あふれる姿でお仕事に取り組んでおられました。

朝野所長始め、大林組の坂田係長、田辺さんにはお忙しい中、現地での説明会を行って頂きありがとうございました。

次回の現場説明会もどうぞお楽しみに!