管理型廃棄物処分場

管理型廃棄物最終処分場の提案

自然との共生、自然への回帰

我々人類の文化的営みは消費の文化と言えます。この消費の文化から廃棄という行為が生まれ、廃棄がもたらしたものは自然破壊でした。
 廃棄物による自然破壊が世界各地で表面化し地球規模での環境保全が必要になり、廃棄物の発生抑制・減量化・再資源化促進が図られてはいますが、廃棄物の量はいまだに多く、近い将来までは廃棄物の最終的処分を埋立処理に依存せざるを得ないのが現状です。

 廃棄物最終処分場は、私たちが快適で衛生的な生活を送るためには無くてはならない施設といえます。しかし、生活環境や自然環境に対する人々の意識が高まり、環境と共存し、地域住民の理解が得られる環境保全施設としてのより高い信頼性と安全性が廃棄物最終処分場には求められています。

 また、現在その処理に困っている廃棄物も将来的には再生資源としての活用も考えられ、廃棄物最終処分場が廃棄物の受け入れ容器から再生資源の備蓄倉庫へ変貌する可能性があります。

 中山組は、北海道の豊かな自然環境を守りながら、地域の産業活動や経済の発展に欠くことが出来ない廃棄物最終処分場をどのように共存させるかを最大のテーマとして考えてきました。

 ここに私たちが提案するのは「自然との共生・自然への回帰」です。

 現在全国で1年間に排出されるゴミは一般廃棄物で約5,236万トン、産業廃棄物では約4億600万トンも排出され、最終処分場の残余年数は一般廃棄物で12.2年、産業廃棄物においては3.9年と厳しい状況になっており、最終処分場の確保は急務と言えるでしょう。
 中山組では、これからの処分場建設は如何にコストを抑えるかが重要と考え、今までに蓄積した土木・建築のノウハウを最大限に生かし、低コストで有りながらも十分な機能と耐久性を持った処分場を提案します。

エコシンクループ構造(商標登録申請中)

 近年、クローズド型に代表されるように屋内型処理施設が注目されていますが、中山組はコストを抑えることを第一とし、あえて従来からの施工法にこだわりました。
 この処理場は、遮水槽部と上屋部をそれぞれ単独の構造物と考え、遮水槽部をコンクリート構造、上屋部をエコシンクルーフ構造とし、従来の土木・建築技術で対応できるため、構造が簡単で柔軟性が高いと言えます。

 このエコシンクルーフは、航空機の格納庫建築技術を流用した構造であり、積雪による加重や自身などによる衝撃に強い構造となっています。また、格納庫の技術を使っているので、必要であれば柱を建てることなく間口を80メートル程度まで確保することが可能で、建設地、用途、費用などあらゆる条件に合わせ提案することが可能です。

※エコシンク = The Economical Way Of Thinking : 経済的な発想

エコシンクループの構造の特徴

 上屋の土台に鋼材をレール上に配置することにより、隣接地に施設を拡張した場合等の曳家工事が容易となり、移動コストを大幅に軽減できます。遮水槽部と構造的なつながりが一切無いことにより、閉鎖後の撤去が容易であるとともに、他の場所への移築による転用等、施設閉鎖後の上屋の有効利用が可能になります。また、構造が格納庫と同じであることから移築することにより、スポーツやイベント等の地域の屋根付広場や倉庫など、様々な用途に活用することができます。

浸出水の処理

浸出水の処理には次の3つの方法があります。処分場の用途や立地条件、コスト等、十分検討して 最適な方法を選択します。

1.浸出水放流型

開放型の処理場で多く使われています。河川協議関係機関との調整が必要です。


2.浸出水循環型

屋根付構造のように雨による浸出水が少ない場合に適しています。高度処理された排水を再び処分場内に散布することによって、廃棄物の分解促進を助け、時間とともに自然蒸発します。


3.浸出水下水終末処理型

水処理プラントを設けず、処理場内の集水マンホールにたまった浸出水をバキュームで下水終末処理場に運び処理する方法で、処分場の条件が合えばイニシャルコスト、ランニングコストとも軽減することができます。


その他の構造

 その他、従来からある「遮水シート構造」「コンクリート積みブロック構造」等、その地域、用途、立地条件に合わせて対応出来る体制とノウハウを持っています。
 特に「遮水シート構造」では弊社と業務提携をしている、倶知安町のニセコ運輸の管理型最終処分場に於いて低コストでの建設を成功させています。

 処分場建設に関することは些細なことでもご相談下さい。誠心誠意対応させていただきます。