夕張高速

夕張高速

工事名北海道横断自動車道 紅葉山工事
発 注 者日本道路公団
施 工 者中山組・北興工業 特定建設JV
工  期2004/08/27~2007/01/13
施工地帯広市



こちらは、夕張高速(北海道横断自動車道 紅葉山工事)の現場です。

取材日は、あいにくの天気で事務所に着いてからすぐに雪が降り出してきました。これまでに高速道路工事を10回も担当されてきた小林所長に現場を案内、説明していただきました。現場は、始点から終点まで延長1100mで、土工を中心とし、その他に函渠工6基、橋梁下部工3基を施工します。今回の現場取材では、終点側から始点側に向かって現場を見せていただきました。

終点側から始点側の景色

ボックスカルバート

搬入路

次に、橋脚P1と橋台A1がある地点に向かいました。向かう途中には民家の土地を工事期間借りて現場間の移動や資材搬入などの際に使用させてもらっている道があり、その道を使って移動しました。

まず、始めに終点側のボックスカルバート(高速道路の下をくぐり抜ける道路を走っていると、トンネルをくぐることはありませんか?あれです。)このボックスカルバートは、盛土によって無くなってしまう農道の一部分に代わる道路として設けられています。後にボックスカルバートの上14mまで盛土されます。もう一ヶ月前であれば、このボックスカルバートのコンクリート打設をみることができたそうです。

橋台A1

発泡コンクリートモルタル(モデル)

大雨で崩れたところ

この現場の施工においての特徴は、写真の橋台A1から始点側に向かって110mに及ぶ軽量盛土工です。軽量盛土工法とは、盛土を軽くすることで地盤や構造物への負荷を軽減しようとする工法で、写真(モデル)の発泡コンクリートモルタルを盛土区間に打設することによって、ある一定の強度を確保し、なお且つ軽量にすることができます。この工法で施工するためには、保護壁を作る必要があったのですが、保護壁が作られる場所から下の地山が、今年9月末に降った、二日間で130mmという大雨により崩れてしまったそうです。なんでも、この場所は、水が集まりやすい地形であったそうです。この大雨の後、検討などに時間がかかり2ヶ月近く手がつけられず、ようやく作業の見通しが立ち、現在、盛土するための補強作業中です。盛土した後、この地山に31本のアンカーを施工します。

現場風景

小林所長の現場がここに決まり、用地内伐採をする前、この現場を始めて訪れたときは、「自分にこの現場はできるだろうか…」と自信がなくなったそうです。「ようやく、ここまで来た。」としみじみ語ってらっしゃいました。この現場を見ると苦労が伺えます。

R型ボックスカルバート

ここは、現在、高速道路道東道の終点地点である夕張インターチェンジのすぐ近くにあり、これまでの現場から少し外れたところに位置しています。この写真は、R型(カーブしている)のボックスカルバートで施工がとても難しく、大変苦労されたそうです。

後列、左-本田さん、右-中川さん。前列、左-佐藤現場代理人、右-小林所長

平成17年11月16日現在、雪が降り積もる時期を前に、年内の工事はほとんど終わらせてしまったそうです。現場を丁寧に案内、説明してくださった小林所長、ありがとうございました。平成19年1月13日の工事終了まで無事工事を終えてほしいと願っています。
(写真 勝井謙太郎,記事 小笠原滋)