3Kと言われた時代から今

3Kと言われた時代から今

3Kと言われた時代から今

  • 司会

    一通り皆さんに話していただきましたが、社長との座談会なので、私はいないつもりで社長とお話ししてください。

  • 社長

    今、高木くんが言ったように、3Kとか6Kとか色々あった時代なのは間違いないよね。ちょうどその頃、今の北海道建青会(二世会)というのがあって、作業服のファッションショーとかやったことがあるんだよ。日建協の議長をしていた、当時清水建設の方を呼んだりしてパネルディスカッションやったり。要するに経営サイドも労働サイドも皆、そういう問題に対して目的意識、方向性が一緒だったから、建設業そのものに対するイメージアップ、イメージチェンジ、そういう方向で労使一体となって、割と早く動きがあったね。しかし、久しぶりに聞いたね、3Kなんて今は死語だよね。さっきも言ってたけど、パソコンが入って便利になった部分もあるし。

  • 高木

    パソコンが入ったおかげで当然処理するスピードが速くなって、その分時間が空くという考え方があるんですけど、その分結局は別な仕事が詰まってくるんですよ。仕事が量的に増大しているのと、産廃、安全管理、ISOとか でものすごく書類が増えてきていて、かえって手書きだった頃の方が良かった部分もありますね。  ある一定の書式に収めるより手書きのほうが早かったりとか、一概に書類の簡素化、スピードアップと言えないような気がしているんです。役所や官庁も書類とか「あれ出してくれ」「これ出してくれ」って言ってきますし。

  • 社長

    発注先の求めるものも増えてきているよね。社印を押すようになってからよく 分かるんだけど、建築も土木も産廃関係の書類はものすごく増えてるのは実感するね。これはどういう風に使うのかとか全て発注先に出すようになっているでしょ。

    でもこれが世の中の趨勢かもしれないね。そういうことに対応できない会社はもう退場していいですよっていう可能性はあるよ。労力はかかるけど効率をどう良くするかだよね。

  • 高木

    そういう意味で、IT化を先駆けてやったのはいい方向にきていると思います。今は全部ネット 上で納めたりフロッピーで提出というパターンがほとんどになってきているので、やってなければ大変だったろうなと思います。

  • 社長

    現場に居る人のほうがそういうことを一番実感できているのかもしれないね。内勤の人のほうががよく 分かっていないのかな。インターネットを見る時間が増えてるだけかもしれないしね。

    前に桃地さんというコンサルを呼んで話を聞いたときも、「事務所の中にパソコンをいくら置いても駄目だ、現場との距離を近くするためにITは使うべきだ」って。

    でも北海道はインフラの整備が遅れているから、いまだに従量制とか現場にお金がかかるのが多いし、そういう面はきちっと早く社会資本整備をしてもらいたいなと思うよ。建築はまだ整備されている所は多いけど、土木は山奥に行くこともあるし、今なんて繋がらないと会社の中の情報 から置き去りにされるからね。

    それに役所ではまだウインドウズ95を使っていたり、民間はどんどん新しくしていくけど、そういう問題もIT化が進めば進むほど出てくるだろうね。その辺は業界としても、高橋はるみ知事にはIT化を進めないと駄目だねっていう話をしたいなと思ってるよ。

    このIT化の話しで他にもあるんだけど、この間、宮城県古川事業所というところから仕事をもらったんだけど、うちの会社をホームページで全部調べたって言われてね。これ、仙台でも東京支店でも言われてるんだよ。船橋市役所の時もダイレクト方式という郵便入札だったんだけど、「ちゃんとお宅のホームページを見てますよ」って。中山組なんて「組」のつく会社はどんなところなんだというのもあったんだろうけど、全部オープンになってるからね。特に経審とか財務内容なんて一発でわかるし、そういう面でIT化の流れを試されている感じだね。ホームページがあるということ自体もひとつのPRになっているんだよ。でも、あったらあったで更新していないのは問題だから、その辺はちゃんとしていかないとね。