美浦大橋

美浦大橋

工事名道道美唄浦臼線美浦大橋新設
(下部工)工事
発 注 者北海道札幌土木現業所
施工場所浦臼町字晩生内
施 工 者中山・豊松吉・岸本
特定建設工事共同企業体
工  期平成16年10月15日~平成19年1月30日


概 要

土工144,000m3、敷地20000m2
排水施設一式、雨水排水施設一式
地下集水設備一式、浸出水排水設備一式
取付道路、河川改修工

美浦大橋完成予想図

この現場は工事名からもわかるように、美唄市中村地区と浦臼町晩生内地区の間を流れる石狩川に橋を新設する工事です。この2地区は開拓当時から交流が盛んに行われ、その当時は石狩川を利用して船での行き来がされていたそうです。

現在は交通が発達し車での行き来になっていますが、既存の橋を利用するにしても、8㎞上流の奈井江大橋または14㎞下流の月形大橋しかなく時間・距離的にもとても不便ということで美浦大橋の新設となったそうです。

作業構台は12月から4月までの期間をかけて完成したそうです。

本社から車で1時間ほどの所に位置するこの現場は浦臼町字晩生内にあります。取材当日は雨が降り寒い1日でした。そんな中私達取材班を快く迎えてくれたのは、所長の佐藤工事部長と現場代人の佐藤浩喜さんでした。

現場周辺は、事務所から400mほど離れた所に民家が1軒あるだけで、他には何もなく騒音や振動に対する周辺からの苦情等の心配は無いそうです。到着後すぐ現場に案内してもらい早速作業の様子を見学しました。

この日はTN工法という施工方法で鋼管矢板を川に埋め込む作業を行っていました。鋼管矢板は1本の長さが49mもあり、これを全部で89本埋め込むそうです。この作業に取り掛かって4日目のこの日は4本目の施工ということでしたが、89本全ての埋め込み完了までには4ヶ月ほど期間がかかるそうです。

しばらくの間は作業構台の上で重機を使っての作業がほとんどのため、強風時の重機の使用に気をつけたり、油が流れて川を汚染しないようプレートを敷くなどしているそうです。

TN工法とは?(鋼管杭・鋼管矢板の低公害中掘り圧入工法)

鋼管杭および鋼管矢板の管内にオーガスクリューを挿入して回転させ、杭先端部土砂を連続的に掘削排土しながら杭打機の自重を反力とした門型油圧押込装置により杭を所定の位置に圧入し、その後杭先端部にセメントミルクを20~24MPaの高圧で噴射し、先端根固め拡大球根を造成する工法です。

現場から数メートル離れた場所には現在も渡船場があり、実際にボートもありました。見てのとおり周りには何もなく、石狩川の上にポツリと作業構台が乗っかっている状態です。周辺からの苦情等の心配が無いというのも納得です。吹きさらしのため、冬期間は雪や吹雪との闘い、そして一年を通して風の強い日は天気が良くても一時的に作業が出来なくなる事もあるそうです。

冬は除雪に追われる日が続いたり、吹雪で視界が悪く危険なため全員で一緒に帰る事も度々あったそうです。過酷な気象条件の下での作業の大変さと現場担当の方の苦労を痛感しました。

現場代人 佐藤浩喜さん(左)所長 佐藤広徳工事部長(右) お忙しい中取材にご協力頂きありがとうございました。